渡辺貞夫の音
今夜NHK総合で放映された番組「songs」で、小野リサ×渡辺貞夫のボサノバはホントにステキな演奏だった!人生のbitter&sweetをちゃんと味わい尽くしてきた、成熟した大人の深くて優しい響き。・・・私が武蔵野音大ピアノ科の学生だった頃、同級生がナベサダファンで、学祭の実行委員会の役回りだった彼は、ぜひ学祭でナベサダのライヴを実現させたいと、ナベサダさんの事務所に連絡。そしてナベサダさんと直接交渉したと私に熱く話してくれたことを思い出した。ナベサダはとても優しくてステキなひとだったと・・・。30年近く前の当時から超有名人で多忙な渡辺さんが、ホントに大学のイベントで演奏頂けるのかどうか、学校では大きな話題になっていたが、なんと結果はノーギャラ&軽くいいよ~状態だった。その頃は特に、音楽も芝居も映画もアートも人間も、全てマイナー&マニアックな中に本物や真実が隠されていると、信じて疑わなかった私。全然可愛いげのない、どちらかというと斜に構えた劇しいモノばかりを嗜好していた私には、メジャー
で明るく、眩し過ぎたナベサダの音楽。最初あまり乗り気でなかったが同級生の熱意にほだされ、とりあえず学祭で聞いてみたのだった。やはりとても感動したコトを思い出した!高度な演奏技術+音楽に滲み出ていた渡辺さんの温かな人間性に触れて、若かった私は感動したのだと思う。そして今夜は久しぶりにナベサダを聞いた。喜びに充ちて音楽をずっと続けてる大人の魅力に溢れ、柔らかなサックスの音は余分な力が全て抜け軽妙洒脱。全てを包み込んでいた・・・。今夜ばかりは小野リサに一瞬嫉妬した。そしてナベサダも小野さんにも二人にとても会いたくなった・・・。8月24日、東京のあるパーティー会場で演奏する予定がある。そこでは何故か私はジャズピアニストというコトで舞台に立つ。間に入った方のお知り合いが私の演奏を以前聞いていて、私の音楽のジャンルは何かと聞かれジャズっぽかったと伝えた。それが回りに回って、何故か私はジャズピアニスト?!になってしまった。そりゃあライヴはCDと全然違ってかなり横着だし、即興演奏もたくさん入るしさ~。
だからまあそんな感じで演らなくてはいけなくなった。通常のジャズピアニストを期待されても、う~んそれもお応え出来るのかな~?なんて思っていた矢先・・・今夜二人の演奏を聞いて良かった!ジャンルにこだわらないで演るコトにした。もちろんスタンダードなジャズも弾くしオリジナルも弾く。リクエストにもお応えする。呼ばれてラッキー!全て楽しもうっと♪~Arico♪
by aricohibinoawa
| 2007-08-02 03:02