未来へ希望を感じた展覧会♪
東京銀座のサロンで月一回のピアノレッスンが今年も緩やかにはじまりました。レッスン終了後、ピアノの生徒で筑波大名誉教授の増成隆士さんよりオススメ頂いた、東京ミッドタウンガーデン内21_21DESIGN・SIGHT企画展「活動のデザイン」を観てきました。さすが増成せんせい!会場にはポエティックで美しい断片がたくさん♪今の社会が抱える様々な課題をデザインから読み解き、問題を解決しようとする意志や新しい活動を網羅したなんとも清々しい超オススメ展覧会です!
たとえば誰に着せるわけでもなく、60年間黙々と700着に及ぶ手編みのセーターを編み続けた81歳のロースさんの創作エネルギーを讃え記録するデザイン活動「ロースさんのセーター」、見えないデータを五感に伝える活動/アルマ望遠鏡プロジェクトでは、巨大な電波望遠鏡でとらえた死にゆく星からの電波を音に変換した「死にゆく星の旋律」、100年後、放射能汚染や海面上昇が進み多くの自然資源が失われてしまった未来を仮想して体内に作られた「100年後の水筒」のデザインに心底ぞっとした。そんな空恐ろしいデザインに触れた後、「リビング・アーカイヴ」では天然酵母を日常的に育て料理に応用している世界中の人たちから集められた、愛すべき言葉たちが溢れていた。
酵母にジェニーという名前を付けてご飯をあげなくっちゃとまるで子供のような存在だったり、大切なコトを教えられた酵母は師匠だと語ったり、130年以上前から生き続ける酵母を大切に守る姿勢に、生きものの仲間としてあるべき本来の豊かさを感じた。
「ア・ミリオン・タイムズ」・・精密にプログラミングされた750本を超える大量のアナログ時計の針が美しいダンスのように動いて絡み合い、次の瞬間今の時間が浮かび上がり波のように消えていく。針の精妙な動きと織り成す響きが美しい映像と音楽のようで思わず耳をすませた。画期的な地雷撤去ボール!マイン・カフォンの強烈なエネルギー!不穏で不確実な時代に、この場所は天から降り注ぐ温かで平和な希望を感じる時につながっていた。展覧会は2月1日(月)まで・・ぜひご覧ください!!
by aricohibinoawa
| 2015-01-28 01:47