押井守×松岡正剛「21世紀のイシス〜想像力と映像〜」というテーマで岐阜・未来会館で開催された対談会に出かけた。広い会場はほぼ満員の来場者。松岡さんのいつもの軽く洒落た、けれど深い示唆に満ちた絶妙な語り口で始まった。昔から松岡ファンだと、少し照れた感じで丁寧に応対する押井さん。アニメ映像界の世界的カリスマなのに、想像していたよりずっとやわらかな印象。対談予定の1時間30分は瞬く間に過ぎた。その後古田菜穂子やところさんたちと楽屋を訪ねた。松岡さんからご紹介頂いて、押井さんとお話しするのは初めてだったが、繊細さとパワフルなエネルギーどちらも極まった独特のバランスの方だった。疾走感に満ちた映像に、ゆっくりした音楽は如何ですかと自分の音楽のプレゼンもちゃっかりした。押井さんの初期アニメ作品に、私の好きなアンドレイ・タルコフスキー映像の模倣を試みたお話もとても興味深く聞き入ったが、対談の最後、できるコトよりしたいコトをやるコトだ♪とメッセージを残された。それが今の私にはとても響いてきた。松岡さんか
らは諦める美しさや、失う美しさもあるよと言われて、また涙が落ちそうになりにけり・・・。少し前やはりそう言われた時は、それはよくわかるよ!でもまだ在るうちにそうそう諦めたくないし今、私はアガクしかない!とにかくアガイテいたいんだから!とかなり強く抵抗していたというのに・・・。今日この時期に松岡さんにやんわりと諭されると、もうそのことを受け入れるしかないのかと・・・。そしてその後、甘くてあたたかいユズ茶と、甘酸っぱいチーズケーキをご馳走になり、そんなニュアンスの、とても温かな優しいハグを交わしてお別れした。私がしたいコトは今ひとつだけ〜Arico♪
by aricohibinoawa
| 2007-03-11 03:42