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ポジャギ展

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京都烏丸三条西入~古茶家素夢子~韓国喫茶内ギャラリーで、本日5月3日から5月15日まで、四名の作家たちのポジャギ~韓国に昔から伝わる、小さな古布などを集めて、細かく手縫いをして繋ぎ合わせた、パッチワークのような布作品~展覧会、初日オープニングパーティーにお邪魔した。作品一点一点のパワーがとても熱くて強い。ポジャギというと、今まで光りを透かした麻生地の作品しか知らなかった。昔のチョゴリ生地、繊細な文様の入ったシルクや、刺繍入りの艶やかな赤色を中心にした作品等初めて見た。爽やかな麻の風合いもいいけれど、艶やかな濃い色気もいいものだと思った。・・・昔、私の母は型紙から興して、注文服を作っていた。家には沢山の布地があり、よく布地屋さんへ一緒に行った。生まれた時から私と妹の洋服も、ほぼ母のお手製だった。幼稚園や小学生の頃、男物のサマーウール、サージやツィード生地のハギレなどで、グレーや茶、紺色の濃淡等のシックな子供服をよく作ってくれた。地味な配色に、小さな丸衿だけ赤やクリーム色。深いワイン色、シ
ルクベルベットの母の着物コートを、私たち二人のピアノ発表会のワンピースに仕立て直してくれたり・・・。あ~とても懐かしい。小学校の高学年になると、私がデザイン画を書いてその通りに作ってくれた。それは大学卒業あたりまで続いた。いやいや、29歳で初めて有料でコンサートを開催した時の、イタリア製黒色綿ベロアプリントのロングドレス~ロングドレスはそれ一回キリしか着なかったけれど~も作ってもらったっけ。母のお手製で1番のお気に入りは、大学時代の、アイリッシュリネンの杉綾織で、ミルク色のパンツスーツ。その15年後、衿回りに黒いスパンコールやコード刺繍を自分で加えて、アンティークの黒ガラスボタンに変え、ホースヘアーの黒ベルトを+して着続けて、まだまだ今だに現役だ。やはり大学生の頃のブルーグリーンモヘアの立ち衿ロングコート。まだまだこの先もう10年程して、髪の色が白いコトがステキな年頃になったなら、大学生の頃より1番似合うのではないかな?!なんて、今から楽しみにしていたりする。母の着ていた黒白ツィードコ
ートや、ミシン刺繍したウールクレープ生地スーツなど、50年経っても軽くて丈夫で、私が譲り受けてまだまだこれから出番待ちの洋服たちも・・・。いい布地を触るとうっとりする。生地の水分や油分のような持ち味が、こちらの指先に伝わり、じわっと温まって来る。それはとてもセンシュアルな感覚だ。子供の頃からその心地良さで、随分遊んだことを思い出した・・・。写真はポジャギ作家の金明淑さん。彼女の着ているチョゴリの、美しいリズムのような生き生きとした絹衣の張りが、彼女の内面と呼応してとても素敵だった。糸と針で、ポジャギ製作の実演をして下さった。今朝、畑仕事を済ませて、日本に到着したばかりとのお話。そのせいで、指先が上手く動かないんですなんておっしゃっていたのに、シルク生地の、見事に揃ったとても細かな縫い目に驚く。そこには金さんの素晴らしい精神性が表われていた。彼女は、文章のお仕事もしていらっしゃるとのこと。畑仕事も縫い物も文章も、国境も音楽も、全てみんな繋がっているのだと思った。大勢のポジャギファンが
集い、楽しく質疑応答がかわされる中、静謐な穏やかで美しい時が流れていた。・・・Arico♪
by aricohibinoawa | 2007-05-04 04:48


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