夢のような玉三郎の在り方♪
久しぶりにテレビ画面に坂東玉三郎を見つけた。途中からだったけれど、年齢も性別も国籍さえ超えたあまりの美しさ!!番組の最後までくぎづけ状態になった。
中国の劇団と一緒に、伝統的な京劇を思わせる発声で滑らかに謡いながら、玉三郎は艶やかな蝶々、時には金魚のような色彩を帯びてひらひらと、この世とあの世の間を舞っていた。
京劇の発声法は、最も高い音域である裏声を男女共に駆使して、時には猫的動物の鳴き声の交じったような野生味もあり、ある意味とても洗練されたアジアンな媚態を感じさせる究極の声色だ。その造りすぎた高音域が昔はとても苦手だったけれど、今は京劇だけに宿る面白さが、やっと少しわかり始めたお年頃なのだ。
中国の伝統を感じさせる演劇空間で、長年修業を積んだ中国の役者群に交じって、玉三郎は飛び抜けて唯一無比だった。ずっと昔から永遠にその演劇空間に棲息しているような在り方♪さも自然発生的な優雅さを軽々と纏いながら演ってのける玉三郎は、やはり尋常ではなかった。
歌舞伎の世界を極め、また世界中の様々なアーティストとのコラボレーションも真摯な姿勢と透明な魂で極め尽くすと、ここまで自在になれるのかという証のような格別な存在感♪
実は今、玉三郎が本当に舞いながら謡ったのか自信がない。あんなに軽やかに舞いながら、見事な発声で謡えるものなのか、すべてが夢のようだ・・・
最後にカーテンコールで魅了した優美で奥床しい輝きに充ちたお辞儀のカタチ♪玉三郎!貴方をいつまでも眺めていたい・・・そして他のモノは何もかも遠くなったこんなに美しい瞬間に遭遇して物凄く幸福♪この世のものではないオーラを醸していた~Arico♪
by aricohibinoawa
| 2008-08-24 04:14